ある会社の社長様から、4月から実施される年5日の年次有給休暇義務化と、今年は4月30日から5月2日まで祝日になることから、業務に影響が出そうで心配との相談を受けました。
確かに、多くの中小企業では少数精鋭で仕事を行っており、年次有給休暇義務化と祝日増加に伴う業務への影響は大きいと思われるため、今回は、この対策をお伝えします。
年次有給休暇管理簿の作成
まず、年次有給休暇の管理簿を作成してみてはいかがでしょうか?参考になるのが、福井労働局作成の管理簿です。
福井労働局「有給休暇の計画的付与、時間単位年休及び年5日の時季指定に対応した有給休暇の管理台帳」
管理簿作成にあたり、年度初めに従業員全員に年次有給休暇の希望日(年間)を調査することになりますが、繁忙期に休暇希望が集中してしまう場合には、使用者が時季指定を行い業務の支障が少ない日に年次有給休暇を取得させる方法があります。
年間労働カレンダー(労働日と休日)の作成
次に、自社の休日についてです。平成に入り、「海の日」、「山の日」、祝日と祝日の間を「国民の祝日」など祝日は増えてきましたが、一方で多くの会社では就業規則上で休日が土曜、日曜、祝日となっていることから、労働日数が自然に減る傾向があります。
対策として、年間の労働カレンダー(労働日と休日)を作成してみてはいかがでしょうか?年次有給休暇の管理簿は個人別ですが、こちらは会社の労働カレンダーになります。
このカレンダーに従業員の休暇予定を記入しますと会社全体の労働日と個人の労働日が明確になりますので、業務の効率化が図れると思います。